このたび,中国四国心理学会第79回大会を愛媛大学教育学部(松山市)にて開催するにあたり,学会員・関係者の皆さまにご挨拶申し上げます。本大会は,2023年11月18日(土)・19日(日)の両日にて,昨年度の第78回大会(安田女子大学)に引き続き,対面開催を予定しております。
本学での開催は2005年の第61回大会以来の18年ぶりとなりますが,当時から大きく変わったことといえば,心理職の国家資格に係る公認心理師法が2015年に成立し,2017年から施行されたことでしょうか。本学では2020年度に大学院教育学研究科の組織を心理発達臨床専攻に改組し,従来の臨床心理士に加えて公認心理師を養成することとなり,教育・研究環境の一層の充実を図っているところです。また2022年度には本学の近くに人間環境大学総合心理学部が開設され,県内で心理学を学ぶ環境がより整備されました。本大会準備委員会は,本学教員と人間環境大学教員合同で組織しています。
本大会では,学会員と学部学生による研究発表に加えて,市民公開のパネルディスカッションとシンポジウムによる情報発信を予定しております。大会1日目のパネルディスカッションは,『地域で活躍する心理専門職』として,様々な領域・職場で働く心理専門職者にご登壇いただく予定です。市民の皆さまに心理専門職の職能を知っていただき,心理学への興味関心を深める議論ができればと考えています。大会2日目のパネルディスカッションは,『災害における心理支援』として,災害時の心理支援に従事された心理専門職者にご登壇いただきます。昨今増加する自然災害および新型コロナウイルス感染症が巻き起こした世界的パンデミック等,日常生活を脅かす災害級の有事が後を絶たない今,災害支援へ心理学が果たす役割について,地域の皆さまと一緒に理解を深める機会になればと考えています。
なお,本大会の新しい試みとして,大会第1日目のポスター発表後に『心理学が学べる大学・大学院紹介』コーナーを設ける予定です。このコーナーを通じて,未来を担う若い世代の方々に役立つ進路情報をご提供し,心理学に携わる人材の確保につなげていきたいと考えています。また,同じ時間帯に新たに『ティーブレイク』コーナーを設けました。これは,対面開催の大会で開かれてきました懇親会実施の可否を,準備委員会で議論する中で出たアイデアです。今回は懇親会実施の判断には至りませんでしたが,発表学会員と参加学会員同士が気軽に情報共有・交換できる場として設けました。大いにご活用いただけましたら幸いです。
最後になりましたが,第79回大会準備委員会・スタッフ一同,多くの学会員や一般参加の皆さまのご参加を,こころよりお待ち申し上げております。
中国四国心理学会第79回大会準備委員長 信原 孝司